クエンティン・タランティーノ監督作品「ジャッキー・ブラウン」の元ネタ作品。
パム・グリア姐さん主演のブラックスプロイテーション作品。
70年代バリバリのブラックスプロイテーションムービーなので、もうオープニングからメチャクチャカッコイイ！そして当時のその手の作品らしく、パム姐さんが、惜しげもなくそのダイナマイトボディを披露してくれる（バストトップ含む）。まぁスゴい！こうして見ていると、そりゃあタラちゃんも見惚れるわなぁ…って感じに思えてしまう。
ストーリー自体はタレ込みによって潜入捜査官だった恋人を殺された主人公フォクシー・ブラウンが、単身で麻薬組織に乗り込み復讐を果たす姿を描くアクション作品。そのタレ込みをする人物というのが、フォクシー・ブラウンの実兄だというのがビックリ！というかヤバい。その実兄を演じていたアントニオ・ファーガス。テレビドラマ「刑事スタスキー&ハッチ」の情報屋役で、個人的に見知っていた顔だった。ちなみに日本語版だと“ヒョロ松”という謎のあだ名がつけられている。
基本、フォクシー・ブラウンはメチャ強いし、策略家なのだが、それでも敵に捕まりヒドい目に合ってしまうというのは、ある意味、洋の東西を問わずこの時代の映画作品におけるお約束なのかもしれない。そしてそこらへんの展開が作劇上、ちょっとダレてしまっていたのが残念。でも基本的にいわゆるB級映画ですので、そこをあまり期待するものではないのかな、と。それと、ピクルス(苦笑)。
もう、とにかくパム・グリア姐さんの素晴らしい衣装とセクシーさとアクション、そして劇伴のカッコ良さを楽しむことができる、タラちゃんの原点の一つと言える作品。

• #おうち時間2022とらキチ

パムグリア若い！めっちゃ可愛いしエロい。男ボコボコにするところも好き

タランティーノの『ジャッキー・ブラウン』で大活躍したパム・グリアの、ブラックスプロイテーション絶頂期の映画です。どうやら、これは元々大ヒットした『コフィ』の続編として作られたそうなのですが、なぜか制作会社が続編にしないことにしたそうです。

ストーリーは、警察のタレコミ屋をしていたボーイフレンドがタレコミの報復として犯罪組織に殺され、その仕返しにフォクシー・ブラウン（パム・グリア）が、その犯罪組織が牛耳るモデル斡旋会社（と称して、売春/麻薬売買をしている）に潜り込み・・・・というアクション映画です。

まず驚いたのは、パム姐さんがバンバン脱ぎまくることと、その巨乳です。メロンくらいあります。それと、フォクシー・ブラウンが主人公なのに、白人男性にレイプされたと示唆されるシーンがありました。

プロットはあってないようなもので、フォクシー・ブラウンを脱がせる、セクシーな恰好をさせる、フォクシー・ブラウンのアクションを見せる、という目的のために作られた話って言う感じで、例えばフォクシーやその他の登場人物が着の身着のままで犯罪者から逃れたりしたあと、キレイな服に着替えていたりとか、あと思ったのは、同じシーンなのにカットごとに昼間だったり夜だったり、めちゃくちゃなことです（笑）。

しかし、フォクシーの弟がドラッグディーラーだったり、売春婦をしている女性が子供と別れ別れになって薬漬けだったり、ブラックパワー！の自衛団が出てきたり、比較的自由に黒人カルチャーを描いているなあと思いました。

こうしたブラックスプロイテーション映画で描かれる黒人像や黒人女性像が批判されたり、そうかと思うとフォクシーのように女性でも犯罪組織に立ち向かっていく「ガールパワー！」がフェミニストに応援されていたり、反応は様々なようですが、パム・グリアは1979年のインタビューでこう語っていたそうです。

「どうして私が黒人女性の品位を落とすようなことをしてるなんてみんな思うのかしら？みんな私の意見を聞くことなく、勝手に断罪している。ブラックスプロイテーション映画がくだらないってのは分かってるわ。でもそれが私たちにオファーされている仕事なのよ。私だけじゃなくて、他の何百人という黒人の仕事なの。みんな働かなくちゃ食べていけないのよ。」

なんつー世知辛い。でも本当にそうなんでしょうね。『ルディ・レイ・ムーア』でも当時、黒人の俳優たちは仕事がなかったことが描かれてましたもんね。でもこの映画を観ると、犯罪組織の元締めや警察官の役は白人で、あと売春婦を買う悪徳判事？は白人という設定で、白人の役者さんにもたくさんの仕事を与えていたんだなあと思いました。

しかも、元締めが白人の女で、しかもあんまり美人じゃないんですよ。キレイな白人は「本物の」映画に行っちゃうからなんでしょうが、このリアリティが逆に新鮮でした。でも、名前が「ミス・キャサリン」って、なんかもうちょっとイカす名前にしてよ！って思っちゃったけど。

めったくそ笑ったのが、最後、ミス・キャサリンの右腕で愛人でもあるスティーブという男が、フォクシーとブラックパワー自衛団に捕まるんだけど、フォクシーったら、この人のイチモツを・・・・。阿部定ですよ（爆）。で、スティーブが「ぎゃああああああやめてくれええええええ～！！！」って叫んだあと、彼の白黒の写真にキスしているミス・キャサリンに切り替わる唐突さがもう爆笑でした。

そしてフォクシーは、スティーブのイチモツを持ってミス・キャサリンの家に堂々と入って行く。用心棒がフォクシーのカバンを取り上げ中を見ると「なんだこれは？ピクルスか？」とか言って、ミス・キャサリンは「見せて」と言うと、カバンから瓶詰めを取り出し、しばらく見つめた後「ぎゃあああああ～！」と瓶を落とすと、蓋が開いて中身が飛び出すのだが、なにが飛び出したかわからないように撮ってある！！

で、フォクシーはアフロの髪に隠してあった小さなハンドガン（爆）で用心棒たちを撃ち殺し、ミス・キャサリンは「殺して～！もう生きていたくない」と言う。

するとフォクシーは「殺すなんてもったいない。これが私が味わっている地獄よ！あんたにも味あわせてやるわ！」と捨て台詞で映画が終わる！

ここもう横隔膜が痛くなるくらい笑いました。生きる希望とか、地獄の苦しみがセックスできないことなのかよ～（笑）！！