華麗なる加齢臭

湿地の華麗なる加齢臭のレビュー・感想・評価

湿地(2006年製作の映画)
4.0
平均的な日本人にとってアイスランドは、名前は知っていてもあまり馴染みはないと思う。それも、そのはずでEU非加盟国の北欧にある人口は35万人の島国で、ニュースでもほとんど耳にすることはないだろう。

そのアイスランドを舞台としたミステリー作品が、この湿地。

画面からは、どんよりした空気が伝わり、登場人物と言えば、希望を持てない若者や酒に溺れているだろう男たちなど、誰一人「明るさ」が伝わらない者ばかり。、そして自然の風景は荒涼としているし、人工物である建物やその室内は、何となく20世紀の社会主義国家的な無味乾燥で味気がない。

この作品はサスペンスであるが、私が勝手に感じたアイスランドの情景がとてもマッチする内容だ。