Ren

なま夏のRenのレビュー・感想・評価

なま夏(2005年製作の映画)
2.0
【夏の中編映画②】

𠮷田恵輔監督のデビュー作なので観ておこうと思い初鑑賞。流石に隠しきれない自主制作感と露悪趣味に振りすぎている感じが苦手だった。特に語ることも無い。

近年の𠮷田作品が人間の業や容易くない救済まで行き着くとしたら、今作はそこに行くまでの人間の醜悪さ、気持ち悪さのみで構成されていた。荒削りだけど何をやりたいのかの根本はあまり変わっていないと思われる。

女子高生に付き纏うキモすぎるストーカーが凶行に走り、懲りたと思いきややはり執着からは逃れられないというだけの話。別に理解したくもないし見たくもない。現在の𠮷田恵輔作品が好きな人がその源流を確認するために観るに留めていたほうがいい映画。あまり人目には触れないほうがいい映画。

日本の夏のむせ返るようなこもった匂いが伝わってくるような映像は良かった(良くなかった)。草木や汗の匂いが画面に充満している。

主演の三島ゆたかは今後全ての𠮷田作品でクレジットされるようになる。今作のストーカー役、本当にそうにしか見えなくて恐怖と嫌悪感に襲われた。
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