MasaichiYaguchi

101回目のプロポーズ 〜SAY YES〜のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

3.5
29年前のフジテレビ月9の高視聴率ドラマ「101回目のプロポーズ」のリメイクで、テレビドラマでは過去に中国韓国合作等、何度かリメイクされているが、本作はその映画版。
舞台を現代の上海に移し、スクリーンで交わされる言葉は中国語だけど、オリジナルに敬意を払って丁寧に製作されている。
この作品の魅力はキャストたちが繰り広げる演技に尽きると思う。
特に主演の二人は本当に素晴らしく、オリジナルの矢吹薫にあたる葉薫(イエ・シュン)役をリン・チーリンが、星野達郎にあたる黄達(ホアン・ダー)をホアン・ボーが熱演している。
リー・チーリンは「レッド・クリフPart1、2」の時に美しい女優さんだなと思ったが、本作品のヒロイン役でその魅力にKOされました。
凄い美人は「クールビューティー」と言われるように「冷たさ」を感じるが、彼女からは温もりや可愛さを感じる。
だから主人公でなくても思わずスクリーンの彼女に見蕩れてしまいます。
黄達役のホアン・ボーは「ハーバー・クライシス〈湾岸危機〉Black&White Episode1」での小心なチンピラ役が印象的だったが、本作でもペーソスを滲ませながら人の好い主人公を好演している。
この二人を中心に展開する恋愛劇は我々をヤキモキさせながらも、恋する人に一途に思いを寄せ続けることの素晴らしさを思い出させてくれる。
30年前ぐらいのトレンディドラマのような大団円に苦笑してしまうが、懐かしいアノ曲と共に流れるエンドロールを見ていると、一気にあの頃に戻った気分になります。