最初から最後までアデルの心の機微が伝わってきて、見てるこちらの心がヒリヒリした。
自らのセクシュアリティをめぐる過程での揺らぎ。エマと運命的に出会ったのに、恋人の才能や交友関係の中で引け目を感じてしまう。恋人と自分の親の考え方や寛容度の違い。愛し合っているのにどこかで感じる寂しさ。我がことのように身に染みた。
小さなズレが積み重なり、決定的になる瞬間が人生にはある。時間は巻き戻せない。それが人生だけど、やっぱり辛い。
愛し合うシーンも喧嘩するシーンもすごく引き込まれた。何気ない会話にも。アデルのラフな髪のまとめ方、アデルの家族のパスタの汚い食べ方さえもリアルでした。
青いドレスを着てエマの展覧会に行くアデル。ラストシーンもかっこよかった。