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アデル、ブルーは熱い色のMrFahrenheitのレビュー・感想・評価

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
4.4
最初から最後までアデルの心の機微が伝わってきて、見てるこちらの心がヒリヒリした。

自らのセクシュアリティをめぐる過程での揺らぎ。エマと運命的に出会ったのに、恋人の才能や交友関係の中で引け目を感じてしまう。恋人と自分の親の考え方や寛容度の違い。愛し合っているのにどこかで感じる寂しさ。我がことのように身に染みた。

小さなズレが積み重なり、決定的になる瞬間が人生にはある。時間は巻き戻せない。それが人生だけど、やっぱり辛い。

愛し合うシーンも喧嘩するシーンもすごく引き込まれた。何気ない会話にも。アデルのラフな髪のまとめ方、アデルの家族のパスタの汚い食べ方さえもリアルでした。

青いドレスを着てエマの展覧会に行くアデル。ラストシーンもかっこよかった。