ハレルヤ

馬々と人間たちのハレルヤのレビュー・感想・評価

馬々と人間たち(2013年製作の映画)
3.6
自然豊かなアイスランドを舞台に、その地で生きる馬の姿とその周囲の人々の姿を描いた奇想天外な物語。

タイトルが示すとおり、まさしく馬が主役のような作品です。かつて「シービスケット」や「戦火の馬」のような馬に焦点が当たった作品は色々ありますが、ここまで馬の目線を捉えたような作品は多分無いでしょう。

馬と馬の物語や、人と馬の物語もある。ちょっとおまけ程度の人と人の物語もあり、80分という短い時間で様々な物語が詰め込まれています。

馬を扱った映画ならハートフルな物語をイメージしがちですが、本作は「そんなの知ったことか」と言わんばかりに生々しい描写を容赦なく放り込んできます。エンタメらしさも無いと言っても良い感じなので、動物ドラマを期待している人には全く向いていません。

監督はベネディクト・エルリングソン。最新作の「たちあがる女」が良作だったので期待していましたが、アイスランドという大地を存分に活かした風景描写はやはり秀逸。心地よさを感じるほどでした。

映画自体そんなに何度も見たいと思える作品ではありませんが、馬と人が織り成す一風変わった作品が見たい方ならお勧めします。
ハレルヤ

ハレルヤ