映画監督ティント・ブラス(本人)のもとに、女性ファンからの赤裸々な告白レターが送られてくる。異なる境遇に置かれている女性たちの性行動をショートショート調に描いている、エロティック・コメディ。
本作では、女性主観による性の営みを滑稽譚のように表現。「人間の性行動とは他愛のない児戯のようなものである」「傍から見ると滑稽だけども、当人たちは超真剣」を根底にしており、リズ・オルトラーニのラウンジ系音楽が渋谷系の雰囲気を醸し出している。
円形闘技場跡地にて、日本人観光客(バブル期のイメージそのもの)を相手に、ノーパンの股間を露出するくだりが印象深い。日本人はオリンパスの一眼カメラを構えるのだけど、撮影せずにズームインして観察するだけ。このコール&レスポンスが超イケてる。
ノーパン&ノーブラで監督を翻弄するエロ秘書が絶妙なアクセントになっており、女体部位の接写を多用した、煩悩100%のカットワークがいちいち笑える。夫の負け博打の代償を背負わされた夫人が、フニクリフニクラをバックに出陣するシーンも抱腹絶倒。