ヴェルヴェっちょ

インターセクションのヴェルヴェっちょのレビュー・感想・評価

インターセクション(2013年製作の映画)
3.4
英語が不得手なもので、タイトルの「インターセクション(Intersections)」の意味が分からないまま鑑賞。「交差(点)、交わり、横切り、交点」といった意味のようですが、訳ありげな人物たちの思惑や運命が「交錯」する点で、なるほど、という感じのタイトルです。

モロッコの砂漠の真ん中に取り残された6人の男女の運命を描いた、リュック・ベッソン製作によるサバイバル・サスペンス。モロッコへ新婚旅行にやって来た夫スコット(フランク・グリロ)と妻テイラー(ジェイミー・アレクサンダー)。テイラーは間男のトラビスと共謀し、スコットの殺害を企んでいた。しかし殺害計画は彼らの意図しない方向へ進み、車の多重衝突事故を引き起こし、居あわせた人々は人里離れた砂漠のど真ん中で立ち往生してしまう。護送中の凶悪犯オマールや赤ん坊を抱いた女性オードリー、さらに事故の様子を窺っていた修理工と称する謎の人物サレイら、それぞれの思惑を抱えた6人の男女が砂漠からの脱出を図ろうとする。やがてダイヤの存在が発覚したことから、事態は思わぬ方向へと転がっていく…。

二転三転どころか、目まぐるしいほど変調する展開は先読みができません。夫に嫌気が差し、財産目当てに間男トラビスに夫を殺させようとする強欲な新妻テイラーでしたが、夫のスコットも一筋縄ではいかない男でした。 そして多重衝突事故を機に、指名手配犯オマール、赤ん坊を抱いた訳ありげな女性オードリー、謎の修理工サレイと、曲者揃いの6人が砂漠の真ん中に取り残されます。ある種のクローズドサークルものでもありますが、夜こんな連中と共に安眠なんてとてもできませんね苦笑
それぞれの人物が身勝手に動き、罵り合う場面の連続で胃がもたれますが、悲しいかなこれこそ人間の性なのかもしれないと思わせる作品でもありました。