「チョコレートドーナツ」という映画がとても美しく、感動的なのは、ゲイとかダウン症とか、その類のセンセーショナリズムではない、とても普遍的な「愛」が、偏見や無知から生まれる「正義」によって打ち砕かれる様が、現代に生きる我々の心が耐えられないからだろう。
「ゲイのパートナーシップについてや、「理解がない」社会に翻弄される主人公のゲイカップルの危うさも描かれていが、その様な状況下でも「自分のことは顧みず、愛する我が子のことを優先して考える2人の主人公が、どの様に困難に立ち向かい、どの様な結末に至ったのか」は、最後まで見届けるに値すると感じる。