福福吉吉

誘拐の掟の福福吉吉のレビュー・感想・評価

誘拐の掟(2014年製作の映画)
3.0
◆あらすじ◆
1999年のニューヨーク、元刑事の私立探偵マット・スカダー(リーアム・ニーソン)は麻薬の密売人のケニーから妻を誘拐し殺害した犯人を見つけ出すよう依頼される。マットは事件を追っていくうちに、この犯人の犯行が他の事件と連続していることに気づく。そんな中、再び同じ犯人による誘拐事件が発生する。

◆感想◆
ストーリーは少し暗くて重い展開が続きますが、テンポ自体は悪くなく、リーアム・ニーソン演じる探偵マット・スカダ―の独特の出まかせの連続のような台詞回しが癖になる作品になっています。

マットはある事件をきっかけに刑事を辞めて、無免許の私立探偵になります。しかし、彼はあまり積極的に仕事を受けるような雰囲気はなく、どこか冷めた感じが印象的でした。しかし、彼は判断能力に長けており、犯人相手にも冷静かつ最良の選択をしており、このあたりは刑事の頃の経験が生きているように思いました。

そして、ストーリーの途中から路上生活者の少年TJ(ブライアン・“アストロ”・ブラッドリー)にマットは出会い、探偵の助手になろうとTJはマットにつきまとうようになります。TJは喋るテンポが早く、それでいて彼自身に明るさがあるため、重くなりがちなストーリーの息抜きになっていて良かったと思います。マットの言うとおりになかなかしないけど、そんなところを含めて雰囲気を明るくするキャラクターでした。

本作の犯人は既に誘拐した女性を殺害しており、その異常さが際立つキャラクターになっていて、観ていて嫌悪感を抱かせるものがありました。しかし、犯人の正体についてあまり深く突っ込んだ描写は少ないので、少し消化不良で終わった気がします。

アクションシーンはあまり無く、どの人物も現実的な行動の範囲に収まるものでアクションとして期待できるほどのものは無かったと思います。

探偵マットが地道に捜査し、犯人への道筋を見つけていく王道のような作品になっていて普通に面白かったと思います。

鑑賞日:2023年12月12日
鑑賞方法:CS WOWOWプラス
(録画日:2022年12月4日)
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