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ブラインド・マッサージのCのレビュー・感想・評価

ブラインド・マッサージ(2014年製作の映画)
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むきだしな彼らのこころ、というか魂のような、叫びにも似た彼らの持つちから。暗闇のなか、光を求めて手探りで生きているような姿が、ひととひととのぶつかり合いが、それこそが彼らの人生、生きるということなのだなあと思った。守りたいもの、信じるものを譲らない姿勢があまりにも盲目的で、恐怖さえ感じた。闇の中で生きてきた男が光を取り戻したときのあの笑顔にさえも、あたしは恐怖を感じた。ひとは大切にしたいものやひとがいると、こうも周りが見えなくなってしまうのかな。日常なんてもんは、何かをきっかけに少しずつバランスを崩してくものだし、昨日までの当たり前が、今日はやってこないのかもしれない。そんなことを、血生臭さと痛みを感じながら思った。しかしすごい力強い作品だったな。原作を一度読んでから、また観たいと思った。
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