RandB

鬼灯さん家のアネキのRandBのレビュー・感想・評価

鬼灯さん家のアネキ(2014年製作の映画)
3.3
今泉力哉監督の過去作が気になり、鑑賞。

血の繋がっていない義理の姉・ハルと同居生活をする吾朗。あれやこれやの色仕掛けで悪戯を仕掛けてくる彼女に、たじたじな彼だったが、幼馴染みのとある思いに気づき……。

ざっくり言うと、ヤらないアダルトビデオ、もしくは、今泉監督版『キス我慢選手権』でしたね……。苦

ひたすら、お姉さんが誘惑する→主人公がツッコミをいれるという場面が繰り返されていく序盤は、若干、しんどかったのですが、物語が動き出す後半以降の路線変更に笑う。

まさかの伏線回収に、今泉監督の初期作『最低』を思わせるカメラの使い方、固定で撮られたショットの繰り返しなどなど、やりたいことを詰め込んだであろう演出の数々にもニヤニヤしてしまいました。

チェリーボーイの前野さんや卓球(『終わってる』)、気の抜けたモト冬樹さん(『こっぴどい猫』)に、テント(『tarpaulin』)、そして、「好き」に対する物語と、思えば、今泉監督らしさが爆発している本作。

単作として鑑賞すると、かなりの佳作であることは間違いないですが、監督の作品を追っていると、思わぬ楽しみ方が出来る一作だと思いました。


<<エログロおバカメーター>>
エロ ☆×3.5
グロ ☆×0.0
バカ ☆×3.0

・エロポイント
今泉監督作品としては、『終わってる』に次ぐ、エロ度。
裸エプロンや、弁当に下着といった場面など、もはや、姉の方が体張りすぎな悪戯の描写が面白かったです。

・おバカポイント
当時の岡山天音さんの垢抜けてなさとか、色々、ツッコミたいところはありますが、一番は、序盤から180度方向性を変えて、心温まるドラマにしようとしてくる後半の超展開ですね、間違いなく、ここの部分のおかげで、作品としての質は上がっているのですが、さすがに序盤とのギャップは大きすぎです……。笑
RandB

RandB