2021年 7本目
爆破テロの犯人に関わる裁判の行方。タイトルが日本語で「閉回路」とか「閉鎖された周回路」って意味らしい。ハリウッド大作みたいに派手な銃撃戦やカーチェイスがある訳では無いが、そこにあるのは静かな恐怖。それに尽きる。
テロの犯人を聴取するうちに次々と沸き起こる疑念。真実に辿り着こうとする度におきる妨害が怖過ぎる。国家レベルの陰謀に巻き込まれた一般人の話って映画の中でよくあるけど、どれも監視カメラや携帯電話の電波で全部把握されててどこにも逃げられないんですよね〜。
あれ、国家に本気出されたら現実でもあのくらいの干渉されそうなのが嫌。政治スキャンダル追ってた記者が人知れず失踪して誰にも見つからないとかヤバいでしょ。
本作も、周りで消えた人や亡くなった人らが出てくるのですがそれが直接的表現でない所が逆に組織の冷淡さを表してるようでした。
ヒーローモノだったら1人の勇気ある行動で世界を変えたり出来るけど、現実には国家権力相手に1人の人間の力なんてアリンコみたいなもんですよねぇ。めちゃくちゃ怖い映画でした。