まっちゃん

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密のまっちゃんのレビュー・感想・評価

3.5
結局ダンブルドアの秘密ってなんだったのか、あんまりよくわからない。意外とグリンデルバルドとの話とか妹の話トータルでなのかな?と思った。多分下で語る理由でだと思うが。

やっぱり本シリーズ、物語の筋が多すぎるのと無理な超展開が多すぎるので割と消化不良気味なのが気になっている。
だって、魔法界の世界統一国家元首選挙において、他の国家的VIP差し置き一般市民にすぎないニュート含む反グリンデルバルト一味が気軽に選挙現場に入れるのとかおかしい。
物語の筋も、ニュートの筋とダンブルドアの筋とクリーデンスの筋、グリンデルバルドの筋と乱立している感じがある。ハリポタ本編は流石に7作もあるから、各話1つのテーマで重厚だったけど、こちらは何度も脚本が変更されて話がとっ散らかってきたような痕跡がある。本来3部作で予定されていた筋と人気が出て話が急遽拡大した筋との間で揺れ動いたような。

あと、ヴィランとしてヴォルデモート慣れしている私からしてグリンデルバルトがやってることがあんまり意味わからんかった。
なんで政権なんてとるの?と
でも、今作でファンタビは現代を描いている作品ではなく、歴史を描いているということがやっとこさわかった。だから、悪の形も少し古臭く、少し時代遅れなのだ。
ヴォルデモートはいわば狂気のテロリストである。一方グリンデルバルトは(時代設定的にもヒトラーを想定したような演出で)民主政治が生んだ狂気で、悪の形としてはとてもトラディショナルだった。ヴォルデモートのように個人の狂気が暴力と化し社会を直接脅かすのとは異なり、グリンデルバルトは選挙で選出されようとしていた。
悪の形が少し古いから、ヴォルデモートからすると今風ではない感じがして違和感を感じていたのだと思う。ヴォルデモート風のテロリストなら選挙なんてまどろっこしいことせず、殺人に殺人を重ねて魔法省自体を手中に収めるだろう。
まっちゃん

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