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シン・ゴジラのdumpkindonutsのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
4.3
巨大生物との戦いでなく、過去の人間の過ちが生み出した造成物との戦いと学び。
初っ端でわかる。「あ、これ津波の時と一緒だ」と。異例事態が発生した際政府がどう動き、会議を開くためでさえ書類と判子が必要で、避難指示を出すまで如何に時間が掛かるか、現在の日本の体制への痛烈な批判が込められている。と共に、核被害も災害被害も過去に失敗したことから学べる・学ぶべきだというメッセージを深く受け取る。ゴジラという巨大生物を倒すだけにとどまらず、日本の核兵器の使用に否を訴える作品。
アメリカにぺこぺこし続けていくのかな日本は。自衛隊や身を削り日本を守ってくださる方には頭が上がらず。
俳優陣が全員もう凄すぎて凄いや。

そしてゴジラに対して憎めない。
攻撃を受けて叫んでいる姿、ゴジラは人間が生み出した過去の汚染の集大成であるのに可哀想だった。ゴジラも住処を汚染された被害者。

オッペンハイマーがアカデミー最優秀賞を獲得したからこそ、私たち与えられた側は学ばないといけない。絶対に欧米の中で「過去の過ちの免罪符」になってはいけない。