高卒で苦労して弁護士になった男の話。
不動産登記や税務相談というニッチな分野で金儲けし平和な生活を送っていたが、行きつけの定食屋の息子が不法逮捕されこの弁護人を引き受けるところから本作のトーンがガラッと変わる。
「タクシー運転手」では光州事件が描かれたように80年代の韓国は民主化運動と警察や軍との衝突が激しく、本作もこうした民主化運動を背景に、一人権力と戦う弁護士が主人公だ。
初めはデモなんかで社会は変わらないと嘯いていたが不当逮捕かつ拷問で苦しめられた大学生達を守る裁判を経て、最後は市民デモの先頭に立つ主人公の姿は非常に素晴らしかった。裁判シーンは見もの。
あれ？と思ったのが、ドラマ「ミセン」のイムシワンとイソンミンが出てるところ。本作の翌年にこの二人がドラマでコンビになるんだなーとか、変なところで感心したり。
