映像観し者

学校の階段の映像観し者のレビュー・感想・評価

学校の階段(2007年製作の映画)
2.5
2006年発売のライトノベルを2007年に実写化。
昔懐かしの若手アイドル役者プロモ映画。

学校の階段を走るレースを行う『階段部』と出会った高校生の主人公が、階段レースにのめりこんでいく青春ストーリー。
荒唐無稽な設定を大真面目にやることで、普通の部活では救われない生きづらさを掬い上げる辺縁の部活動という奇妙な青春ものを作り上げた原作ライトノベルだが、そもそもラノベだからギリギリ実現するリアリティのそれを実写にすると「なにやってんだこいつら」感が強い。
プロモ映画なので各役者が下手なラップをしたり、主演の黒川芽以が歌うPVっぽい演出があったりするが、これらによって非常にギクシャクした歪な映画になっている。
また、原作から主人公の性別が変わり、ストーリーも変わり、さりとてそれが良い方向へ作用している気もしないので原作ファン的には楽しめる点は少ない。変なスポ根として楽しめる部分はあるが、トータルで言えば全然面白い映画ではない。

でも昔、長期休暇期間にこういうチープなドラマあったよな、とか、原作の面白いところをいくつか映像化しようとする工夫とか、配信で観返すと楽しめる部分がなくはない。
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