Zhivago

キングコング:髑髏島の巨神のZhivagoのレビュー・感想・評価

3.0
キングコング髑髏島に関しては世間の評判は良いらしいが、正直、観る気は無かった。理由は、子供の頃に観たキングコング1976とその続編1986の印象がとにかく悪いから。特に1976が、ヒロインのジェシカラングが(失礼ながら)エロ寄り過ぎて、作品をどういう視線で観ればよいのか、当時戸惑ったから。それに、原作リスペクトだと結局同じようなストーリーで面白味もない。(セクシーな美女に興奮して、エンパイアステートビルに登って終わる。もう一工夫ないのかいと言いたくなる。)
それでも今回観ようと思い立ったのは、ロケ地!。ベトナムのチャンアン渓谷がロケ地だと知ったから。ベトナムのチャンアン渓谷といえば、あの「第三夫人と首飾り」のロケ地だ。あの景色の中でキングコングが暴れるとなれば是非見てみたい。そう思ったから。それと、今度、ゴジラと戦うらしいから。(エンパイアステートビルに登って終わりじゃなさそう)

結果、観てよかった。
ヒロインの妙なエロと、コングの興奮するオトコの性みたいな部分は抑えられていて、社会派的な視座も入っていて。
第2次大戦の日本兵との出会いから入り、ベトナム戦争後の生き残り兵となるジョンCライリーの存在がまたいい。浮つきがちなストーリーにシリアスかつコミカルな串が一本入って、軸が出来た。
そしてなんといっても、チャンアン渓谷の映像が美しい。

キングコングを本作から入門する子供や若者は恵まれている。
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