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マジカル・ガールのrebのレビュー・感想・評価

マジカル・ガール(2014年製作の映画)
4.0
日本のアニメ「魔法少女ゆきこ」が大好きな12歳の白血病の少女の為に、高額な衣装やステッキを買ってやろうとする、失業中の父ルイス。
情緒不安定な人妻バルバラは、金持ち精神科医の夫に与えられた薬を大量に飲み、窓から嘔吐。宝石店を襲おうとしていたルイスにゲロ直撃。
洋服洗ってあげる間に何故かベッドイン。
旦那にバラすとルイスから金をせびられたバルバラは、秘密のSMクラブへ。
バルバラが少女の頃教師だったダミアンは、何故か刑務所に10年も服役していた。
色々忘れてました。観てよかった!
重要な部分(特にエロとグロ)はとことん映さないという監督の強い意志を感じました。暗転してしまった画面に、限りない妄想を抱きながら楽しむ本作。嫌いじゃないです!
元教師というルイスとダミアン。2人とも悪人ってワケじゃなく、執着してしまった娘や教え子の為に、犯罪に手を染めてしまうという人間の愚かさ。
しかしその代償はあまりにも大きい。
いやぁ酷い話ですが、嫌いじゃないです!
バルバラとダミアンに起きた過去の事、気になるなぁ。
バルバラはダミアンのことを守護天使と言っていたから、バルバラを救う為に過去にも誰かを殺したのか、彼女の犯したとんでもない罪を被ったのか?
そして最大の謎“トカゲの部屋“で何が行われたのか?
江戸川乱歩の「黒蜥蜴」へのオマージュであり、英語圏では男性器の隠語としてトカゲの名前が用いられることもあるとか。
いやはやおぞましい妄想が膨らみますなぁ。
やっぱ「マンティコア」は本作に比べると衝撃は少なかったですねぇ。
カルロス・ベルムト監督、またとんでもなく救われない作品期待しています!
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