odyss

彷徨える河のodyssのレビュー・感想・評価

彷徨える河(2015年製作の映画)
3.0
【アマゾン河の魔力】

20世紀初頭および半ばに、それぞれアマゾン河の奥地に足を踏み入れた白人探検家2人がいた。フィクションではなく、実話である。

本作品は、2人の手記をもとに、白人探検家とアマゾン河流域の先住民との交流を描いている。鍵になるのは幻の薬用植物ヤクルナであるが、この植物を求める白人の執念と狂気を中心にしながらも、先住民の様子や、宣教のために流域に入り込んだ白人宣教師およびその修道院の異常さなど、多様な映像が盛り込まれている。

まとまりのある感興は残らないが、原初性の残るアマゾン河流域という、一種の魔境で白人のとる行動からは、理性だけでは片付かない人間の複雑な存在が見えてくる、ような気がする。
odyss

odyss