みなさんはスーパーで手に取ったキャベツが福島県産だったら買いますか、買いませんか。
福島の農家、樽川さんは言います、「福島の野菜を喜んで食べる人はいない。俺だって食べたくない」と。
それでも福島で農業を続けているのは何故なのでしょうか…。
理不尽な運命の下で生きる苦しみを観る映画。
原子力発電所の事故により放射能で汚染された土と共に生きる農家、樽川さん母子のドキュメンタリー。
原発事故により福島の農業の現場で何が起こったか、今、何が起きているかが分かります。
原発事故被害の保障・賠償問題や日本のエネルギー政策を担う当事者の思考から、福島の農業の現場で何が起きたのかという視点が見事に欠落していることが分かります。
この映画を観てそれを感じなければならないと思います。しかし、それよりも、それでも農業で土に向き合って生きていく彼らの覚悟に、合理的説明が不能な生きる定めを感じました。それが、「受け継ぐ」ということなのでしょうか。
映画の95%くらいが樽川さんの語りです。結構、集中力が要ります。でも、ウトウトしていると、突然ぶち込まれますよ、キツイやつを。