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青い芽の素顔の一のレビュー・感想・評価

青い芽の素顔(1961年製作の映画)
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良い~。飲み屋の娘・小百合と財閥のボンボン御曹司・川地民夫の身分違いの恋!民夫は財布失くしたと嘘をつき映画館でナンパ。大学進学を目指して玩具工場で働く小百合は民夫が金持ちの息子だと気付き勢い余って自らを女子大生と偽ってしまう。お化け煙突と東京タワー、住む世界の違う二人は日比谷公園で待ち合わせ。玩具を配達するミゼットと親からもらった高級車はこっそり並走する。民夫はボンボンだけど普通に良い奴だし、小百合は小百合で工場勤務の同僚男子や飲み屋の常連おっさんたちを完全に見下してるのがイイ。これが倍賞千恵子だったら下町の引力に抗えないだろうが、小百合のハキハキ上昇志向はイヤミなくそれを振り払っていく。64年東京オリンピックのための立ち退き話など、当時の世相がしっかり記録されているのも大事。
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