カラーとモノクロを上手く使い分けた、アンナの日常の地獄のような映画だった。
世界はモノクロでも、信じてたものが崩れても、日常は続く。
少し間までの日本でも、アンナのような人はたくさん居たと思う。
子供の為に我慢して、家族の為に自己犠牲して、決断をしてという、内面で動きのある日常の描写が素晴らしかった。
重要な要素となる窓は、アンナの心の扉。
旅の出発点でもあり、終着点でもあると思う。
窓をはじめとした背景がとても綺麗で、主題となる歌や内容も好みの映画でした。
窓の表現は古い手法の印象があったが、メリエスから影響を受けているそうだ。
個人的には「アンジェリカの微笑み」を思い出しました。