田舎町に帰省した次女（加山なつこ）が、旅館を経営している姉妹（伊織涼子＆折原ゆかり）と共に、旅館評論家に対する"おもてなし作戦"を決行する。旅館を運営する三姉妹の顛末記を描いている、オーピー配給のピンク映画。
ホルスタイン級のボディをもつ中年女優をフィーチャーしている作品。旅館内のドタバタ喜劇を背景にして、自分の居場所を見つけることができずにいる四十路の次女と、生き甲斐を見失っている評論家（柳東史）の同調が展開される。
前半部、名の知れた評論家が宿泊していることに気づいた姉妹が、慇懃無礼なほどのサービス（性的サービスも含まれる）を提供。評論家が女性不信に陥っていく過程がヒジョーに面白く、俳優のシリアスな恐怖演技が喜劇を際立たせている。
女将に可愛がられている新米カメラマンの青年（津田篤）とネガティブな訳あり評論家が、旅館の雑用係にされてしまうという展開も面白い。団体客（低予算のため映像には出ない）を相手にキリキリ舞いにされながら、精神の開放を促していくところがステキ。
