面白かった。
経験豊富なハンターと経験が浅そうなFBI捜査官が、亡くなった少女の事件を捜査していく話。
一つ一つの描写が丁寧で、リアルで辛く、そして暖かい。
娘を亡くした経験があるゆえに、亡くなった者の辛さがわかるというのが伝わってくる。どうすればいいのか。主人公は向き合うことを選んだけれど、向き合えない人間もいるわけで、どちらが良い悪いとかではなく、ただそこから生き残るしか無いのだなと思った。
見過ごしていた日常の中の盲点をつくような映画だった。
雪しかないという地獄。そこに追いやられたという現実。そこから抜け出せそうなのに鬱屈してしまう若者。雪山は美しいのに、そこで生きている人間はある意味獣に近く、たくましくそして醜悪だった。
気持ちが重く沈むけれど、救いもあり、なにより面白かった。観て良かった映画。