Renkon

淵に立つのRenkonのネタバレレビュー・内容・結末

淵に立つ(2016年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

夫は、妻が八坂とデキる事を誰よりも先に予見していたのではないかと思う。
それは自ら気づいていながらも、家庭に対し無関心でいてしまう己に対して頬を叩く様な行為であり、彼が語る"罪"とは、殺人に加担した事よりも、8年前の自分に対しての事のように聞こえた。

「あの男が現れるまで、私たちは家族だった」というコピーはあくまで妻の想いであり、夫の気持ちはむしろ真逆であるのが面白い。というか、滑稽だと思ってしまった。

『岸辺の旅』に続いて、生きてるんだか死んでるんだかわからない浅野忠信の佇まいは死神にしか見えなくてもはやホラー。
シーツから覗く表情が、数日経っても頭から離れない。
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