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ブレードランナー 2049のochibaのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
3.7

「どんな存在であろうとも、すべての意識をもつ実体が望むように、わたしは自分自身を最大限に活用できるように設定しています」HAL9000



偶然にも、ハリウッド版「ゴーストインザ シェル」から立て続けの鑑賞になった為か、いくぶん重ねつつ比べながら観ることに。


冒頭のスピナー上空から霧のきれまに農業地帯(ソーラーパネル?)が広がるシーン、痺れました。

本作でのゴズリングさん、「ファーック」のところまではとても良かったと思います。

大停電ありました、の設定はお見事。


随所に新しい近未来世界の映像や世界観が上書きされていて、SF映画らしくワクワクしました。

でも、「ゴーストインザシェル」もそうでしたが、そろそろ怪しいアジアンテイストと燻んだ機械の感じはもういいかな?と。

最初のSWからもう40年ですもんね(笑)
新しい未来がみたいです。

今回は犬くらいでしたが、人とレプリカント以外の存在ももっと入れてほしかった。
かつての梟や鳩や人形、好きでした。

レイチェルの骨は、処分せずにわざわざ残しておく理由があったのでしょうか?(よくわかりませんでした)


話としてはもっとテーマを絞って、レプリカント目線からの、自分たちがついには人間(神さま)を越えて行かねばならぬことへの、哀楽や苦悶・希望とかをテーマとして絞ってもよかったのでは?

何より、個人的には、本作でのハリソンフォード(デッカード)の存在は必要なかったように感じました。
結果的に、あれからの30分位で作品の質が変わってしまったようにも。


やはり、ロイとレイチェルとわかもとのない「ブレードランナー」はどこか物足りない気もしましたが、未来の設定と世界観はやはりズバ抜けて素晴らしいと思うので、さらに天才リドリー色をうち消すような斬新でうっとりする魅力的なSF映像を観せてほしい。



願わくば僕たちのこの世界を、SF作品[イメージ]から、さらなる希望ある新しい未来の姿[実在 ]へと導いてほしい。
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