まっちゃん

THE BATMAN-ザ・バットマンーのまっちゃんのレビュー・感想・評価

3.0
モーガン・フリーマンのセブンをバットマンでやった?感じ

ぶっちゃけ正義や悪の様式の古さを感じる。だって、ほとんどスマホも触らないヒーローが悪を退治できるの?という違和感。アイアンマンのほうが説得力ある。
好意的に見れば、伝統的な悪モデルを、新シリーズ一作目で扱ったという感じなのかな?そう思いたい

バットマン型・ゴッサム・シティ型の勧善懲悪と正義の維持機構が時代遅れなような感じを受けた。
正義と悪の二項対立を解体する闇のヒーロー。でもそんなの知ってるよ?悪も正義もないことなんて!
闇の維持機構だったヤクザが解体されて半グレになっていたり、もう少し時代は進んでる。
SNSが当たり前の世代では、政治家もフリーターも学生も社長も、すべての主張が正義も悪もなく並列で扱われる相対主義。もちろんバットマン的存在もいるのは知ってるけど、当たり前すぎる。
昔は当然だった二項対立とその狭間の存在を「当然でしょ?」という感じでみせられている奇妙な違和感の中で鑑賞した。

悪のクラウド化みたいなのが一つテーマになっていたが、今思えば『レインボーブリッジを封鎖せよ』ではなんとなくそんなテーマがあったような。先見の明がある。
ジョーカーにおいて語られた、ネット社会で押し止めることのできない悪の氾濫を、洪水に乗せて描いていた。
雨の音がとてもよくて、やっぱ映画館だなぁと改めて思った。
まっちゃん

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