やわらか

ユリゴコロのやわらかのネタバレレビュー・内容・結末

ユリゴコロ(2017年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

この映画はスコアに悩む。正直2点台を付けたい気持ちもあるし、どうせなら4点以上かとも思うけど・・・とりあえずたくさんの人には観て欲しい気はする。というのでこの点数。
  
 
 
・・・えっと、原作は読んでませんが、映画単体としてみれば、これってB級ですよね?まず、設定・展開にツッコミどころありまくり過ぎ。何度も衝動的に人殺して何で捕まんねーんだよっ!とか、周りでそんなこと起きたら誰でも怪しむだろっ!とか、そもそも普段はどうやって欲求抑えてるのか?とか。特に最後の事務所での大立ち回り、お前実はワンダー・ウーマンだったのかよっ!っていう。
 
一方で嫌悪感を催すようなシーンも多数あって、血が無条件に苦手な人とか、倫理的にエロ系が苦手な人、子供が傷つけられるのダメな人とか、いろいろなタブーを踏みまくり。(そのような人には地雷です)めちゃくちゃターゲットのレンジを狭くしてる。
 
ただ、この作品はそういうディテールを追求するとかでなくオモシロが命と割り切ってみると結構楽しめた。松坂桃李くんが何度も暴走&不発するシーンとかオナモミ敷いたアレとか(笑)。あと、ダムでそこまで行ったらもう落ちようよ、吉本新喜劇かよっ!とか。絶叫上映だったらいろいろ言いたいことはある。
 
個人的にはリストカット苦手なので、特に前半はなんか拷問受けてるみたいな感じだったけど、観終わってみると何と言うか不思議とスッキリしたような気がして、最終的にはディテールを隠していろんな人に勧めて、観せてから一緒に文句言いたい気分になった。まぁ値段(レイトショー割1,300円)分は十分元取った感じ。
 
ちなみにこの映画、「お嬢さん」と結構共通しているところがあると思う。エログロ的な描写、幼児と女性の同性愛、(特に終盤)トリッキーな展開。何より作品に漂うトンデモなトーン。ただ、あちらはトンデモを作品全体の色として意図的にエンタメな要素として演出していたのに対して、こちらはそう言う意図はあまり感じなかった気がする。ナチュラルにダメだけど、妙な味わいのあるバカ映画。
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