当時の状況をある程度知っていると、スクリーンの「外」のことまでいろいろ考えてしまうのだけど、映画としてはメチャ面白い。特に後半の展開は秀逸。
東出昌大さんの強烈なキャラクターが分かっていながらも事実と錯覚させてしまいかねず大変、危険、危険⚠️
あと、渡辺いっけいさんの演技と表情が死ぬほど憎たらしくて（褒め言葉）サイコー😍💓💓
以下、映画自体の評価とは切り離しての話。
この作品内では、当時のWinny利用の取り締まりが一方的な技術者への制約だったとか、警察の明確な悪意として描かれる側面がある。また、金子氏が純粋なイノベーションとしてツールを作っていたようにも描かれている。それらをもって、日本の技術的なイノベーションが衰退したとか大げさに言う人もいる。
ただ、当時ネットをやっていた多くの人が理解している通り、Winnyには明確に著作権侵害を幇助するためとしか言いようがない機能が備わっていた。そういった機能を実装し、当時の2ちゃんねるダウンロード板で公開し、メンテナンスしていた金子氏が純粋なイノベーターとはとても言えない。単に当時の制度上、法的な責任を問われる根拠がなかっただけというのが実態だと思われる。（彼が純粋なイノベーション目的で、使われ方の実情と違法性を理解していなければ、映画冒頭にあったようにアップロード機能を殺した自分用のカスタムバージョンなんて作らない）
この作品が制作され、宣伝される様子や反応を見ていると、フィクションと実際を混同してる人、或いはしたい人が見受けられる。
