困ったちゃん

顔のない眼の困ったちゃんのレビュー・感想・評価

顔のない眼(1959年製作の映画)
4.3
けっこう好き。もっと早く鑑賞すべきだった。借りっぱなしでごめんなさい、、

冒頭。張り詰めた形相で暗闇を急ぐ女。誰がどう見ても怪しい運転シーンからすっかり夢中に。顔を見せないトレンチコートを纏ったズルズルと引きずられるナマ足からは、それが若い女であることを匂わせ、そのことが次第に映画のポイントになっていく。

誤った使命感に邁進する父役のピエール・ブラッスールと助手役のアリダ・ヴァリのゾクゾクする怪演が見どころだけど、娘役のエディット・スコブの存在自体が儚げで薄幸なのも素晴らしい。ラストの犬たちを放つシーンが悲しくも美しい✨

恐怖心を煽られるエピソードに事欠かない現代でも仮面はやっぱり不気味なのに、当時なら尚更恐ろしかったのでは。
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