みーこ

ビューティフル・デイのみーこのレビュー・感想・評価

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)
3.9
虐待の過去と戦争のPTSDに苛まれる男と、富裕層相手の娼婦として扱われていた10代の少女。


簡単な救出依頼には実は裏があり…


無表情でハンマーを振り上げ返り血を浴びる姿はまるで怪物だけど、常に赦しを乞うているようなホアキン・フェニックスの痛々しい演技は無言の叫びが聞こえてくるようでとにかく素晴らしい。


少女役を演じたエカテリーナ・サムソーノフの透明感も壊れた人形そのもので、表情一つ変えずホアキン相手に行為をしようとする様子から彼女がこれまでどう生きてきたかを想像させて悲しくなった。


まるで生きる屍のような彼が少女を救うことで今後何がどう変化していくのかを見られないのがとても残念。


とんでもなく暴力的だけど静かにじっと魅入ってしまう映像の美しさと没入感のある良い映画でした。
さすがは『少年は残酷な弓を射る』のリン・ラムジー監督ですね!


髭面でお腹でっぷりなのに筋肉のしっかりついたホアキンの肉体が堪らなく魅力的だったわぁ(*´艸`)
みーこ

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