権力者である父親の傀儡にされている娘(野平ゆき)が、修道院の院長(珠瑠美)を相手取り、神の教えに背く逸脱行為を繰り広げていく。性的快楽とサタニズムの表裏性を描いている、日活ロマンポルノ。「辱す」は「けがす」と読む。
前半部は、修道院のヘンなところを突っ込んでいくパターン。「懺悔をすれば何をやっても赦されるのか?」を軸にしながらセックス劇が展開される。出涸らしのモチーフだが、主人公の逸脱行為にロック精神が生じてくる感覚が楽しい。
後半部になると、主人公が軟禁されている地下室の反省部屋が、まるでフリーセックスのヒッピー・コミューンのようになっていく。「サイコ」のシャワーシーンのパロディもあり、小原監督(通称ファンキー)の奇策縦横な作家性が炸裂している。
一際目を引く女優が不在だけども、飽和状態からの換骨奪胎が感じられるため、充足した鑑賞体験を味わうことができる。