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妖刀伝 劇場版のmitakosamaのレビュー・感想・評価

妖刀伝 劇場版(1989年製作の映画)
3.0
80年代末期のOVAの再編集映画。
織田信長が妖魔を遣い天下統一を進める中、忍びの里で生き延びた3人が妖刀を持って対抗する、という話。

天正伊賀の乱などの信長の忍者討伐をモチーフにしているのね。
しかしそれ以外は完全にフィクションの塊。妖魔という名のクリーチャーが襲い、時代設定を外した衣装デザインの忍びが超絶バトルを行う。

90年代直前でこの作画はやはり凄かったと想う。
クリーチャーなどのデザインはちょっと時代を感じるが、この時代らしいヴァイオレンス描写の妥協の無さなどは特筆もの。

物語的には駆け足な上、アクションシーンが中心でダレ場がないので散漫な印象はある。
本能寺の変を経て、敵の真の正体などの展開は面白い。
ただ、妖刀使いが3人いて各々覚醒するが、ラストバトルで三位一体となったパワーアップなどが弱かったのは惜しいかな。
またヒロイン綾之介の活躍は良いのだが、恋愛対象にあるイケメンの左近があまり良い所がなかったことで引き立て役になるムードメーカーの龍馬も生きなかった様に思う。

決して駄作ではないが、結果としてアニメの歴史的に埋もれてしまった作品だね。勿体ないが、脚本と演出の弱さが原因かなぁ〜〜〜。
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