全裸監督シーズン2を見終わった勢いで、そのまま鑑賞。
阿部進之介さんがこんなにも魅力的な役者さんだったんだと気付かされた。
それ以上に強烈なインパクトを残したのが清原果耶さん。セリフの一つ一つが印象に残っている。無駄な動きや表情がなく、感情を伝えるのに必要な演技しかしていないので、セリフの中身がこちらの胸にしっかりと届く。
そして、撮影が最高。窓際のハイキーな画がとてもよかった。画的に動きがあり飽きない演出をサラッと披露してくる監督が素晴らしい。
この作品のテーマは、深く重い。
長いものに巻かれて生きてきた自分の卑怯を暴かれてしまったような感覚。
二十代前半の、世間知らずで正義感に溢れていた自分の感情を突きつけられたように感じて、久しぶりに後悔の念が湧いて出てきた。
長年の習慣によって、本来の自分自身の思考や感情を麻痺させてきたのだと。うまく生きていくために、大切なモノを守るために、そうやって本当の自分と折り合いを付けてきたのだと。
善と悪。正と誤。光と闇。そして昼と夜。
ちょっと短絡的で分かりやすすぎるタイトルがどうかなと思ったが、それぐらい分かりやすい対比の方がこの作品のテーマが明確になって良いのかもしれない。
正しく生きること、それが正解かどうかは、結局、本人次第なのではないだろうか。