けーはち

犯罪都市のけーはちのレビュー・感想・評価

犯罪都市(2017年製作の映画)
3.5
剛腕刑事マ・ドンソクがヤクザを牽制して平和が保たれている所へ中国出身の朝鮮族マフィアが現れて滅茶苦茶に。奴らを何としてでも捕まえろ!──という明解な韓流刑事もの。マフィアは僅か三人で街のヤクザをシメて好き勝手する凶暴さだが、所詮彼らは少数民族の愚連隊に過ぎず、本気を出した警察組織の前ではひとたまりもない。マ・ドンソクの上腕二頭筋は水戸黄門の印籠や遠山の金さんの桜吹雪と同じ、絶対的な正義・権力の象徴。筋肉隆々、暴力的で流血上等の黄門様御一行なんて堪らない。悪党は警察を煙に巻くが、それを何とか追い詰めるのが主な展開。買収、暴力、拷問、中国公安の偽装さえ辞さぬ警察。最終決戦で空港の綺麗なトイレを舞台にした乱闘。環境破壊は最高。切られても刺されても意に介さず、関節技と言うよりは力任せに相手の腱を捻じ切るようにして捕えるマ・ドンソクの最強度合。いかなる冷酷非情狂犬アピールする敵に対しても最終的にマの存在が全てを霞ませるのであった。