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トム・オブ・フィンランドのmhのレビュー・感想・評価

トム・オブ・フィンランド(2017年製作の映画)
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ゲイカルチャーを牽引した伝説的イラストレーター、トム・オブ・フィンランドの伝記映画。
ざっくりと神絵師のサクセスストーリー。それと同時に、長く迫害されてきた性的マイノリティーたちが世の中に許容されていくプロセスを追っている。
WW2の最中からはじまり、エイズという未曾有の受難も描いている。
なにもこれはゲイたちだけの歴史ではなく、近現代史の一側面という趣もあって、勉強になることうけあい。
「カケ」なる言葉も把握した。制服フェチでもあった水野晴郎を笑っていたけど、あれはゲイファッションの王道でもあったのだね。
・ゲイたちがパートナーをみつけるくだり。
・恋人のダンサーの病室で、うさぎを追っかけるくだり。
・ロサンジェルスのコミニティに警察が踏み込んでくるくだり。
こういった細部も印象深かった。北欧的な落ち着いた色彩と、ハイセンスなファッションが良かったのかも。撮影も実に見事。北欧の映画って、ほんとうまいよね、撮影。
この手の文化にはまったくうといので、見といてよかったし、ストレートのひとこそ、知見を広げるために見ておくべきなんじゃないかと思った。
面白かった!
mh

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