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性別が、ない!インターセックス漫画家のクィアな日々のmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.0
スカパーにて。インターセックスのエッセイ漫画を描いている新井祥を追ったドキュメンタリー。

女性として生まれたが自身の性別に違和感を持ち性転換をした氏。
元旦那の劇団の演出をになったり、LDBTの活動支援や取材をしている。
同居人は美少年のゲイ。

その他、性同一性障害の女性がタイで性転換したり色々。

僕自身、割と自身のセクシャリティに悩んだ時期もあり書籍を読みまくったことがある。
そのに時思ったのが、案外“セクシャルマイノリティの活動家って自分と違うタイプを否定する“ということが往々にしてあると云うこと。
(20年くらい前の週間金曜日でのオカマは差別か論争など)

この映画でも中盤から新井氏のそういう面が見え隠れする。
行きつけのバーで、女の子?が男の膝に乗ったことに対して説教モードになる。
セクシャルマイノリティが皆そういうフシダラな人間に思われる、他所の店に行けと声を荒げるんだよな。
判らんでも無いが、セックスに対してオープンになることを否定するのも個人の志向の否定だからね。性にオープンであることもクローズドであることも本人の自由。それが認められなくなるのって、割とこういう活動家に多いよ。

むしろノンポリの美少年同居人の方がよっぽどシッカリしてると思えちゃう。

終盤で、男らしさの象徴である髭を剃り落す。男とも女とも定義しないジェンダーを目指すという、新井氏なりの儀式なのだろうが、やっぱり氏もまだ悩み模索しているんだろうなと思う。
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