バナバナ

青の帰り道のバナバナのレビュー・感想・評価

青の帰り道(2018年製作の映画)
3.0
仲の良かった7人組が高校を卒業してからの、10年間の軌跡を描いている。
まず、このメンバーがどういう友達なのかがよく分からなかった。
田舎だから幼稚園から高校まで一緒だったのかもしれないが、真面目そうな子と、赤や黄色に髪を染めている子が高校でもつるむか?
小学生の頃に仲が良かったとしても、これだけ個性が違うと、絶対中学からは別グループに離れていくと思うけど。
せめて彼らの共通点として、高校時代はみんなヤンキーでちょい悪だったとか、みんな軽音学部だったとかの、符合を見せてほしかった。

この作品が例の事件が起きた時に撮影していた作品なんですね。
私は元から戸塚純貴くんのファンだが、それを差っ引いても、地元に残って一早く家族を作る青年の役は、戸塚くんの方が合っていたと思う。

そして、思いの外頑張っていたのが真野恵里菜だ。
この作品は卒業してから不幸のテンコ盛りなのだが、自分が望んでいた形とは違う不本意なデビューだったとしても、ポスターの中で笑顔を撒き散らしていた顔と、最後の方の顔が全く違っていて、彼女がこれ程芝居ができる人とは知らなんだ。
もう結婚引退して、今は外国に住んでいるのかな? もう見れないと思うと残念です。

全体的にはこれでもか、これでもかと不幸が襲ってくるので疲れた。
現実は学生時代に夢見た通りにはいかないものだけれど、ここまで暗くする必要ある?
まあ、これだけ暗いから、田舎で慎ましく暮らしている二人が幸せなことが、余計クローズアップされたのかもしれませんが。

ラストも、進んで前向きに動き出すというよりは、取り合えずようやく現状を認めることができた…、という程度で、
10年間で成長したというよりも、ようやくスタートラインに立てた、という感じだったので、物足りなかった。
バナバナ

バナバナ