mid90s ミッドナインティーズのaoのネタバレレビュー・内容・結末

90年代のカルチャーはよく知らないが面白かった。どことなく憧れの少年時代を描きつつも、そうそう上手くはいかない、ヒリつくような人間関係がリアルで良かった。特にレイ。過去に助けてくれた人物とすれ違っていく姿がとてもリアル。ふざけることで繋がれてしまうからこその深い部分のすれ違いがつらい。

個人的には、病院で兄が飲み物を渡すシーンがとても良かった。けが人になった弟に対して、兄として家族として、無愛想に不器用に気を遣っているところが、兄弟仲の良くない自分と重なり…。母がロビーに集まっている仲間を見たシーンもとても良かった。
ふとしたことで人と噛み合わなくなったり、心配したり、信頼したり。バックグラウンドがどれだけ違っても、根っこの部分では同じなのだなと、肩の力が抜けるような感覚があった。