このレビューはネタバレを含みます
タイトルが「マルチバース・オブ・マッドネス」でなければ、もっと楽しめた気がする。
そんな作品でした。
良かったところ。
ドクター・ストレンジの別側面を見せることで、アース616のストレンジのことを掘り下げてくれた。
また、ワンダの内面というか、抱えていた闇を思う存分吐き出し、ワンダヴィジョンから始まった子供に関する物語の完結とも言える内容で、良かった。
アメリカ・チャベスはこれからが期待できる描き方だったし、ウォンもサンクタムの重要人物として更に活躍しそうだった。
マルチバースのプロフェッサーX達は、(最後全員殺されることはいいとしても)もうちょっと出てきて欲しかった気がする。
しかしそれが、「マルチバースではなくドクター・ストレンジの映画だよ」と示すためかもしれないので、それが割と早めに分かったのは良かったかもしれない。
別世界のモルドはいい描き方だと思ったけど、元の世界のモルドが気になるので、今後また出てきてほしい。
気になったところ。
ドクター・ストレンジが登場する映画としては前作となるスパイダーマンNWHは、マルチバースの楽しみが多かった。
その要素への期待が過剰に高まってしまったので、本編はかなり良かったけど、今の気持ちとしては肩透かしを感じた。
ワンダの脅威を低く見積りすぎているあたりは、多分その世界のワンダとドクター・ストレンジを見て判断したんだと思うけど、そこはもうちょっと説明が欲しかった。