松井の天井直撃ホームラン

21ブリッジの松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

21ブリッジ(2019年製作の映画)
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☆☆☆★★★

ほんの少しだけ。


展開される犯罪とその捜査は【今】起こっているのだけれど。〝 警官殺し 〟と揶揄され、警官の行き過ぎた捜査を取り締まる主人公の。映画の中では描かれはしない数年前から起きているNY警察との確執が背景として存在する。
そしてそんな確執は、ご多分に漏れずFBI等の機関にすら。仄かに漂う黒人差別等もさり気なく描写され。思いのほか主人公は、味方がいる状態でありながらも1人で犯人側と対峙しているかの様でもある。
一応はバディとして「有能だ!」とゆう相棒を付けての捜査が始まる。

時に『ダーティーハリー3』以降の男女警官コンビであったり、(ひょっとしたら意識しているのかもしれない)『フレンチコネクション』等。多くのポリスアクションの要素が、画面の中にさり気なく入っている様にも思えた…って、一応当てずっぽで書いてみる。

スクリーンを眺めながら、この監督にはかなりのセンスを感じるし。劇中で鳴り響く、サスペンス溢れる音楽の盛り上がりも凄く良かった。銃であり、カーチェイスのアクションのキレ。アクション場面等の編集のテンポも良く見応えがあった。
(この辺りは、第2班等やアクション監督の功績かも知れないが)

肝心要の真相等は、結局良く分からない…と思えるかも知れない。第一に、完全封鎖したマンハッタン島だが。『踊る大捜査線』と比べてみても、封鎖により犯人側がジリジリと追い詰められていく感じはそれ程無かった気もするのだけれども、、、

とは言え。全ての疑問が解消するであろう、それらの真相解明の鍵を〝 マクガフィン 〟…にするとは思わなんだ。

「どうだって良いんだよ、そんな事は!」

…って、サクッと90分強で終わらせてしまうところは実に潔い(´Д` )

まあ、騙されたと思って。四の五の言わずにアクション映画が大好きならば、ある程度は満足出来る作品でしょう。

2021年4月30日 TOHOシネマズ流山おおたかの森/スクリーン8