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ミッドサマーのamuのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

怖いもの見たさで観てしまった、、
激しく後悔している。

あまりの気持ち悪さに、早く終わってくれ、、!と心底祈っている自分に気がついて、映像を一旦止めた。

何も無理して体調を悪くする必要も無いが、ずっと観てみたい気持ちと戦ってとうとう手を出したため無駄にがんばってしまった。

映像は容赦なくこの先この明るい雰囲気の中で起こる不穏さや不安感を煽ってくる。そしてそれらは監督の脳内どうなってんのという斜め上の不快感を伴って実行される。

スプラッター的なキモさでも、呪い的な怖さでも無い。言うなれば、「さっきお前が食べたあれ、何の肉かわかる?」みたいな気持ち悪さ。(こんな表現は無いけど)

グロ耐性の有無で言えば、有ります!て思っていたけど、「大してグロくなかった」と言っている人たちが羨ましいほどに全然無理でした。笑

で。鑑賞続行することにしんどくなってしまった私は、逆にネタバレを読み、先々に何があるのかを知り、本来なら映画の醍醐味であるハラハラ感てやつを全てとっぱらい(もうこれ以上ハラハラしたくなかった)、映像自体をなぞる形にしようと、、このパターンで残りの1時間ちょっとを乗り切ることにしました。

結果。映像より文字にしたものの方がはるかに想像力が働いてしまい、より気持ち悪さが際立ったなということ。なんとか最後まで映像も観たけれど、文章で事の顛末を知った衝撃の方が計り知れなかった。知らないで知ったからなのかもですが。

なので、鑑賞前にレビューを読んだ人がそれぞれの「思っていたよりも」が、発生するのかもな、、と感じた。

あれもこれもそれも気持ち悪かったけど、嫌な気持ちになったトップ3は、陰毛入りパイ、全裸老婆の団体戦、肺が羽になって吊り下げられた人、ですかね、。

あの吊り下げられた人、生きている状態というからまた恐ろしい。クリスチャンが「え、これどうなってんの、、」とばかりに真下まで行ってまじまじ目にぶっ刺さったひまわりの中央の眼球眺めてる様子にはさすがに、いやいやいや、、(そんなにまじまじ見んでも!)と思わず笑ってしまいましたが。(引くわー)

冬から夏の対比、鏡を使っての心理表現、9という数字、白夜という状況設定、空撮や転換のための逆転カメラワーク、揺れ、幻覚、不快な音、美術。作品としては芸術的でもあるし凄いとも思う。(それこそおしゃれだし)。

だけどこれほどまでに美しい色味の風景で、二度と見たくないくらいの嫌悪な世界観、、いやー、とてつもない変態ですね、監督。

それから、主人公の彼氏・クリスチャンに特別非は無いようにも見える。ペラいなー、程度にしか見えなくもない。そこに人間的心理的怖さがあるなと思った。本人に全く悪気が無いことも含め。

画的にメルヘンちっくな食事のシーン。全員グレープフルーツジュースなのに、一人だけピンクグレープフルーツジュースなのとか(ピンクグレープフルーツジュースじゃないけど)、よくこんなことが思いついたなと感心してしまうレベル。

つまんなくての星1ではなくて、不快感が凄まじいのでこうしたのだけど、客観的にはある意味満点とも言うべき作品ともいえる。逆に中途半端な点が付けられなかったです。

それでもまた観たくなる感覚があるとすれば、それこそがカルト宗教やドラッグの罠なのかもしれない。
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