このレビューはネタバレを含みます
わかりやすくて面白かった。長くもあ
り短くもある。とにかく色々詰め込まれている。
最初の地下から始まり、最後も地下で終わる。
金持ち一家の所作の悪さ、母親の椅子の座り方や父親の姿勢の悪さから、高台に住んでいるからといって、滲み出る振る舞いの悪さは隠せないのかもしれないと思った。その対称が地下に住む一家の臭い。どれだけ取り繕っても臭いは誤魔化せない。
あと、水と石。豪雨の中、下流へと流れていく水のように一家が自分の家へと逃げ込む。豪邸から出た時の排水溝に吸い込まれる雨水のシーンと長男が階段で立ち止まり、雨水で濡れる自分の足を見下ろすシーンが印象的だった。
石は成功の象徴でもあるのかなと。あの石で何をしようとしたのかまだよくわかってない。自分が責任をとるということで地下の男を殺そうとしたのでいいのか。
全体的にシュールで不謹慎で笑ってしまう。ファーゴやスノーロワイヤルを思い出すけれど、あれよりももっと社会的で貧困を描くぞっていう気持ちを強く感じた。