自家製の餅

ブラック・レインの自家製の餅のネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・レイン(1989年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

これは良い日米合作。
マイケル・ダグラスと高倉健。高倉健が負けちゃいない。あのウザい敵役は、松田優作とのこと。ぜんぜんわからなかった。

もちろん「ガイジン」の見たジャパンが強調され、ヤクザと暴走族、ネオ・トーキョーなサイバーパトロールならぬネオ・オーサカ(東京の代理として)が見られるのだが、過度ではない。代理なので、大阪らしさの、笑いもない。バブル期の日本の雰囲気が出ている。
洋画を日本を舞台にやりつつも、高倉健らこっち側はちゃんと邦画になっている良い結びつき。

ブラック・レイン、黒い雨はもちろん先の大戦を暗喩する。
B29と街の消失。
「燃える炎は雨を呼んだ。黒い雨だ。お前らは黒い雨を降らせ、お前らの価値観を押しつけた。我々は自分を見失い、佐藤のような奴らが大勢生まれた。その仕返しをしている。」
戦後から続く仁義なきヤクザ映画の数々の先にアメリカと手を組んだ本作があり、そこでこの台詞が出てくるのは大変アツい。

レイ・チャールズのデュオは最高のシーンだった。高倉健のブルース。あのいいヤツがいるうちのバランスが好きだったな。
その後の結にむかう仕方はまあベタであった。

菅井のいる建物の撮影場所や、表彰時の背後の絵画に見覚えがありつつも、どこか思い出せない。分かる人は教えてください。