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グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.7
戦後の混乱から復興へ向かう昭和のニッポン。闇稼業で小金を稼いでいた文芸誌編集長の田島周二(大泉洋)は、優柔不断なくせに、なぜか女にはめっぽうモテる。気づけば何人もの愛人を抱え、ほとほと困っていた。そろそろまっとうに生きようと、愛人たちと別れる決心をしたものの、別れを切り出すのは至難の業。一計を案じた田島は、金にがめつく大食いの担ぎ屋・キヌ子(小池栄子)に「嘘(にせ)の妻を演じてくれ」と頼み込む。そう、キヌ子は泥だらけの顔を洗えば誰もが振り返る女だったのだ! 男は女と別れるため、女は金のため―。こうして、水と油のような二人による“嘘(にせ)夫婦"の企みが始まった。
太宰治の最後の小説が、初の映画化。
優柔不断で、女にモテる文芸誌編集者の田島周二。
大食いで金に汚くて怪力の担ぎ屋キヌ子。
そろそろ妻子を呼んで落ち着いた暮らしをするため、田島はキヌ子に妻のふりをして愛人と別れるのに協力して欲しいと頼む。
強面の兄貴を恐れて別れ話を切り出せなかったり、別れ話をした愛人が自殺未遂し他の愛人が住むアパートに住んでいたり、田島の妻から田島の愛人に「旦那をよろしく」と手紙が届いていたり、田島の計画が上手くいかず、田島とキヌ子は奇妙な縁で繋がっていく男女の痴話喧嘩のおかしみを、大泉洋と小池栄子のテンポの良い掛け合い、優柔不断で変に意地っ張りな男とかよわく見えて逞しい女の対照的な関係、水川あさみや橋本愛や緒川たまきなど田島の愛人を演じる女優や田島の妻を演じる木村多江の多彩な魅力、和製ラブコメディ映画の佳作。
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