花束みたいな恋をしたのKNYのネタバレレビュー・内容・結末

最初はベタな恋愛映画と先入観を持っていたが、なんとまあ素晴らしいオチ。驚かされた。
戸田恵子&岩松了の会食シーンで話される『人生とは責任』、これがもう破局の全て。
そして2人にとっては社会という大きな障害がある。小さな世界を描いたありがちなメロドラマに見せかけて、めちゃくちゃ世界と接続されている。ここまでリアルで胸が締め付けられることがあるか？

“ちょろいサブカルチャー”の意識を感じるそれぞれの要素は少々鼻につく所もあるが、それも一つの計算だろう。主人公カップルが最後にそれを客観視する場面、完全に観る者に刺さる光景だ。

そして凄まじく爽快なエンディング。こんな綺麗に“ちゃんちゃん”で終わるとは。観るものは楽しく、主人公達も楽しく、笑顔で終わる美しいラスト。Awesome City Clubのイメージソングは完全に騙しに掛かっているので注意が必要である。