醤油差し君

花束みたいな恋をしたの醤油差し君のネタバレレビュー・内容・結末

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

前々から気になっていてようやく観た作品。

麦と絹の好みの一致様が少々出来過ぎていて、リアリティが欠けていると感じざるを得なかったが、それ以降の2人の空気や変化していく関係、そして将来的な不安や就活などといった現実問題をしっかりと描くことによって大変リアリティのある作品となっていて良かった。
そういった現実問題を容赦なく麦と絹、そして観客に突き付けてきてくる当たりなかなか残酷な話でもあって、これを観たカップルは別れるといった噂が出るのも分かる。
テーマも普遍的で共感性が高く、かつ時間の経過というのが非常に大きな要素であり、絶対的に抗うことのできない障害となって2人を苦しめていったのがよりリアルさに拍車をかけたのだろう。

劇中におそらく絹が言っていた「始まりはいつも終わりの始まり」という言葉は個人的にとても印象深く、記憶に残った。またそれ以外にも生きていく上での大事にしたい考え方や価値観が溢れていたように思う。


別れることを決断してからの3ヶ月がなんとも愛おしく、あの最後の3ヶ月は理想的な別れ方といっても過言じゃないように思えた。ファミレスのくだりはとっても感動してしまった。昔の自分たちと重ね合わせた若者のカップルはどんな未来を歩んでいくのか気になるところだ。
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