花束みたいな恋をしたのさものネタバレレビュー・内容・結末

共通の趣味を通じて親しくなった二人の大学生が、理想のモラトリアムを求めて同棲生活をはじめるも、ままならない現実との折り合いがつかずに別れる……という話

序盤の「サブカル好き大学生ノリ」の描写が鏡を見せられているようで見ていて少し苦しかったが、中盤以降はスルスルと視聴することができた。
細部が気にならないと言えば嘘になるが、概ね楽しんで見ることができた。

本作は麦と絹、両者視点の心理描写が描かれるものの、個人的には絹側に都合の良い描写が多いように感じた。

麦は地方から都会に出てきて、はした金にしかならない趣味を仕事にすることを諦めて想い人との生活を守るために働いているのに、もっぱら絹の悩みは「趣味と仕事との折り合いをつけて欲しい」ことなのだから、二人の関係は学生ノリの間でしか成立しないものだった、ということなのだろう。