あさのひかり

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実のあさのひかりのレビュー・感想・評価

4.2
東大900番教室で行われた、東大全共闘と三島由紀夫との討論。水と油かと思いきや、意外と目指しているもの、共に社会を良くしたいという熱い思いは同じなこと。

前提が違うから平行線のまま、みたいな議論もあるけど。案外求めてた理想はよく似てて、でもそれは実現せず、こんな熱い議論も今の日本にはなくなったものかも。というか、日本がこうなることは三島自身は予見してた(悲観してて割とその通りになった)んでは、とちょっと思ってしまった。

三島が実はユーモラス、ってのはエッセイ読んだことある(でも真面目に純文学やっているのはほとんど読んでないから詳しくはない)から知ってるけど、あの場で笑っていられるのはすごい、天才故の度胸なんだろうか。あと、私の映画の見方に影響を与えた内田樹先生の解説分かりやすかった。

(ちなみに、内田先生の影響っていうのは、『エッセイで外国映画といってハリウッド映画ばかり見るのは片寄っている。あれはアメリカという国の文化を背景にしたアメリカの映画に過ぎない』というようなことを書かれてて。それから私はできるだけ色んな国の映画をあまり片寄らず見ようと気をつけてる、映画レビュー書く場所だから書いておきたくて。)
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